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健康志向の高まりとともに、プロテイン食品がますます注目を集めています。しかし、多くのプロテイン食品は「味気ない」「食べづらい」といったイメージを持たれがちです。
そんな中、「おいしさ」と「栄養価」の両立を目指し誕生したのが、株式会社KULBAY(クルベイ)が手がけるプロテインソフトクリーム「pocotein(ポコテイン)」です。
株式会社KULBAY(以下、KULBAY)は、北海道産の牛乳を使用し、一流パティシエが監修することで、プロテイン食品でありながらも本格的なアイスクリームのような味わいを実現しました。さらに、高タンパク・低カロリー・低脂質という健康的な栄養バランスを実現しているため、運動後のリカバリーフードやカロリーを気にする方のデザートとして注目を集めています。
では、KULBAYはどのような経緯で、この画期的な商品を生み出したのでしょうか。本記事では、同社の事業内容や開発ストーリー、成長戦略に迫ります。
事業内容:プロテインアイスクリーム「pocotein(ポコテイン)」の製造
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「pocotein(ポコテイン)」は、株式会社KULBAYが手がける高タンパク・低カロリー・低脂質のプロテインソフトクリームです。2024年に製造・販売を開始し、健康志向の高い消費者を中心に注目を集めています。
一般的なアイスクリームは脂肪分や糖分が多く、カロリーが高くなりがちです。しかし、pocoteinは「ホエイプロテインアイソレート(WPI)」を使用し、高タンパクながらも低カロリーなヘルシーデザートを実現しました。
特徴①:こだわりの原材料が実現するヘルシーな美味しさ
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pocoteinの魅力は、厳選された原材料による高い品質と美味しさです。使用する牛乳は北海道産で、まろやかなコクとほのかな甘みを生かしています。
また、甘味料には「てんさい糖」や「アルロース」を使用。てんさい糖は腸内環境を整える働きがあり、アルロースはカロリーがほぼゼロの「希少糖」として知られています。
さらに、「イヌリン」や「ポリデキストロース」といった水溶性食物繊維も豊富に含まれており、整腸作用が期待できます。
特長②:一流パティシエが監修した味わい
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pocoteinの開発には、ジェラートとシャーベットの専門家であるAlessio Piantanida氏と、「Rogue Artisan Ice Cream」の代表パティシエであるRuben Porto氏の2人が関わっています。
Piantanida氏は5つ星クルーズ船のエグゼクティブパティシエとして活躍し、ジェラートの歴史・技術を解説した書籍「The Ice Cream Grammar」を著しました。一方、Porto氏は職人技を活かしたアイスクリーム作りを得意とし、洗練されたレシピ開発を手掛けています。
この2人の専門知識と技術が融合することで、pocoteinはプロテイン食品でありながら、通常のアイスクリームに負けない滑らかな食感と濃厚な味わいを実現しました。
特徴③:安全性と品質への徹底したこだわり
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pocoteinはすべて手作業で製造され、厳しい品質管理のもと、国内生産されています。そのため、子供から高齢者まで安心して楽しめるのも大きな特徴です。現在は、大手百貨店のオンラインストアやスーパーマーケットで販売されており、着実に市場を拡大しています。
pocoteinは、運動後のリカバリーフードや、カロリーを気にする方のデザートとして最適な選択肢です。「美味しさ」と「栄養価」の両立を追求するこのプロテインソフトクリームは、今後さらに多くの人々に受け入れられていくことでしょう。
pocoteinはセット販売のみとなっており、お試し用の6個入り(1790円)が用意されています。気になる方は公式HPをご覧ください。
開発ストーリー:愛犬への想いと健康意識の変革
ブラック氏が「Pocotein」を開発した背景には、大きく2つの思いが込められています。1つは「ペット業界の現状に対する問題意識」、もう1つは「健康食品の普及を通じて、より多くの人々の健康を支えたいという願い」です。
愛犬「Poco」との出会いが生んだ使命
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ブラック氏は、ブリーダーによって繁殖目的で飼育され、役目を終えた後に手放された犬「Poco」と出会いました。Pocoは7年間もの間、狭い環境で過ごし、一度も自由に走ったことがなかったといいます。その過酷な現実を目の当たりにしたブラック氏は、「同じような境遇の動物たちを救いたい」という強い使命感を抱くようになりました。
スウェーデンではペットショップが違法であり、犬や猫を商品として販売する文化はありません。しかし、日本では狭いケージの中で販売されることが当たり前になっています。この現状を変えるには、単に問題を指摘するだけでなく、社会に影響を与える力を持つことが不可欠だとブラック氏は考えました。「評判や資金があってこそ、問題提起の場を作ることができる」と考え、影響力を生み出せる商品を開発することを決意します。
また、ブラック氏は「Pocotein」が成功することで、多くの人にPocoの存在を知ってもらい、ペット業界の問題に目を向けるきっかけを作れると考えました。その想いを形にするため、パッケージには自身とPocoの顔をデザイン。これは単なるブランドアイコンではなく、「ペットを商品として扱う文化をなくしたい」というブラック氏の強い意思を示すものです。商品を広めることで評判や資金を獲得し、最終的にはペット業界の現状を変えるための影響力を持つことを目指しています。
日本の健康食品市場への課題意識
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さらに、ブラック氏自身も幼少期から太りやすい体質に悩み、数々のダイエットを試す中で、健康的な食生活の重要性を実感していました。22歳で来日した際、日本では健康食品の選択肢が限られており、特に「プロテイン=アスリート向け」という固定観念が根強いことに気付きます。
しかし、プロテインは筋トレをする人だけでなく、子供から高齢者まで幅広い層にとって重要な栄養素です。その認識を広めるため、ブラック氏は日常的に親しまれているアイスクリームに着目。スウェーデンでは一般的なプロテインアイスが、日本ではまだ普及していないことに気づき、「美味しくて健康に良いプロテインアイス」を日本独自の品質基準で開発することを決意します。
特に、日本の消費者が求める「安心・安全」に応えるため、原材料には北海道産の牛乳を使用。さらに、高タンパク・低カロリー・低糖質・低脂質・高食物繊維という理想的な栄養バランスを実現しました。
こうして、「ペット業界の問題を変えたい」「すべての人に健康的な食品を届けたい」という2つの強い想いが結びつき、「Pocotein」というプロテインアイスクリームが誕生しました。ブラック氏は商品を通じて社会に影響を与え、最終的にはペット業界の問題解決につなげることを目指しています。
資金調達:2025年2月シードラウンドと融資で1億円を調達
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2025年2月17日、KULBAYはシードラウンドおよび融資により、総額1億円の資金調達を実施したと発表しました。
今回の資金調達は、ヘルスケア市場の拡大と健康食品に対する需要の高まりを見据え、製造体制の強化および販路拡大を目的としています。
具体的には、製造体制の強化として、生産効率の向上を図るとともに、品質の安定供給を実現するための基盤を構築していく予定です。また、販路拡大に関しては、全国の小売業者や飲食店とのパートナーシップを強化し、新たな地域や市場への進出を目指すとしています。
さらに、オンライン販売の強化にも取り組み、顧客がより簡単に商品を購入できるよう、さまざまな取り組みを進めていく予定です。
市場規模:タンパク補給食品市場は2023年に2687億円を記録
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富士経済グループによると、タンパク補給食品市場は2015年のブームをきっかけに急成長し、現在は安定的な拡大フェーズに入っています。2023年の市場規模は前年比4.3%増の2687億円となり、2024年も引き続き成長が見込まれています。
2015年以降、健康志向の高まりとともに、各種メディアがタンパク質の重要性を発信したことで、市場は急成長しました。特に、筋トレブームやインフルエンサーによるプロテイン紹介の影響が加わり、2021年まで年間10%以上の成長率を維持しました。
2022年以降はタンパク補給ブームが一段落。ブームの沈静化に伴い、メディア露出が減少し、ライトユーザーの一部が離脱しました。しかし、プロテインの需要はヘビーユーザーを中心に安定し、以下のような製品カテゴリーが市場の拡大を支えました。
- 生活に取り入れやすい、高タンパクな「めん類」「スープ類」「ソーセージ」などの食事メニュー
- 栄養バランスを考慮したシニア向けの経口栄養流動食
タンパク補給食品市場は今後も成長する見込み
2024年は、プロテインをはじめ、常温加工食品などの需要が引き続き増加すると予測されています。特に、タンパク補給を重視する消費者層を中心に、健康意識の高まりが市場の成長を支える見込みです。
企業概要
- 企業名:株式会社KULBAY(クルベイ)
- 代表者:代表取締役 Burak Gorgulu(ブラック・ゴルグル)
- 設立:2023年8月31日
- 所在地: 〒542-0066 大阪府大阪市中央区瓦屋町3-4-8
- 公式HP:https://poco-foods.com/
- Instagram:https://www.instagram.com/pocotein.jp
まとめ
本記事では、プロテインアイスクリーム「pocotein(ポコテイン)」を製造する株式会社KULBAYについて紹介しました。
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