OpenAIは12月16日、「12 Days of OpenAI」の8日目に、これまで有料プラン限定だった「ChatGPT search」をすべてのユーザーに公開すると発表しました。この変更により、OpenAIアカウントを持つ全利用者が無料でWeb検索機能を活用できるようになります。
また、「Chrome以外のブラウザでもデフォルトの検索エンジンとして設定できるようになる」など、ChatGPT searchに新機能も追加され、さらに利便性が高まりました。本記事では、ChatGPT searchの概要と追加された新機能について詳しく解説します。
ChatGPT searchとは?
ChatGPT searchは、OpenAIのAIチャットボット「ChatGPT」にWeb検索機能を統合した新しいサービスです。従来の検索エンジンではキーワードを入力して検索結果を一覧から探す必要がありましたが、ChatGPT searchでは自然な会話形式で質問を入力するだけで、最適な回答が提示されます。
この機能の最大の特徴は、回答の信頼性を確認しやすい点です。具体的には、質問に対する回答が生成される前に「Webを検索しています」というメッセージが表示され、回答と一緒に情報源も示されるため、利用者は回答の根拠となる情報を簡単に確認できます。
また、ChatGPT searchは日本語を含む多言語に対応しており、ユーザーは言語の壁を気にせず必要な情報を手に入れることが可能です。ChatGPT searchの詳しい機能について知りたい方は、ぜひ次の解説記事をご覧ください。
ChatGPT searchに新機能が追加
今回の発表では、ChatGPT searchの一般公開に加え、複数の新機能が追加されたことが明らかになりました。これにより、検索体験がさらに快適で使いやすく進化しています。
<ChatGPT searchの追加機能>
- 対応ブラウザの拡大
- これまでGoogle Chromeでしか利用できなかったChatGPT searchが、他のブラウザでもデフォルトの検索エンジンとして設定可能になりました。
- モバイルアプリ対応
- ChatGPTのモバイルアプリからもSearch機能が使えるようになりました。従来の検索エンジンに近い新たなデザインが導入され、外出先でも簡単にWeb検索が行えます。
- 特に位置情報に基づく検索結果には、画像や評価、営業時間、地図、経路案内などが直接アプリ内で表示されるようになりました。たとえば、「ホテル予約サイト」の検索では、詳細な回答の前に直接リンクが提供されます。
- 動画視聴機能
- 検索結果に動画が含まれている場合、ChatGPTを離れることなく動画を再生・視聴できます。検索した内容をその場で確認できるため、効率的に情報収集が行えるでしょう。
- 「高度な音声モード」との統合
- 「高度な音声モード」を利用することで、音声入力による検索が可能です。音声会話中にリアルタイムで検索結果を取得できるため、スムーズに情報を確認できるでしょう。なお、この機能は順次ロールアウトされる予定です。
今回のアップデートの背景
今回の「ChatGPT search」の一般公開は、「12 Days of OpenAI」イベントの一環として発表されました。このイベントでは次のような新機能も紹介されています。
- 1日目: 新プラン「ChatGPT Pro」と最新モデル「GPT-4o1」の公開
- 2日目: 強化学習ファインチューニングの導入
- 3日目: 動画生成ツール「Sora」の一般公開
- 4日目: ChatGPTの新機能「Canvas」の一般公開
- 5日目: AppleデバイスとChatGPTの統合
- 6日目: 高度な音声モードのアップデート
- 7日目: 新機能「Projects in ChatGPT」の実装
- 8日目: ChatGPT searchを全ユーザーに公開
- 9日目: OpenAI、「開発者向け」o1新機能を公開!
まとめ
OpenAIがChatGPT searchをすべてのユーザーに公開したことで、誰でも無料で高度なWeb検索が可能となりました。加えて、多言語対応や動画視聴、「高度な音声モード」との統合など、新たな機能も多数導入されており、より使いやすく進化しています。
従来のキーワード検索とは異なり、会話形式で直感的に情報を探せるChatGPT searchは、今後さらに多くの場面で活用されるでしょう。