最終更新日 24/07/17
注目企業海外スタートアップ

【Plaid】超簡単にユーザーと銀行口座をリンク

Fintech
Share this post

Plaid社は、金融アプリや銀行、その他の金融サービスを利用するための便利なツールを作っている会社です。
銀行のシステムとアプリのシステムをつなぐためには、通常とても面倒な作業が必要ですが、Paid社の主力サービスである「Link API」を使うとその作業が簡単になります。

本記事では、同社のサービスや創業の経緯等を詳しく説明しています。

事業内容:独自のAPIで、銀行とアプリをシームレスに

(出典:https://media.licdn.com/dms/image/sync/D5627AQERC6D0KV_iJA/articleshare-shrink_800/0/1717009525334?e=2147483647&v=beta&t=OC4ihRTDedNsxfkIkxLDHgsbF62MI6lRZt0eqXX_y3g

Plaid社は、金融アプリや銀行、その他の金融サービスを利用するための便利なツールを作っている会社です。この会社が作る技術は、色々な金融サービスがスムーズにつながるようにするためのものです。

例えば、お小遣い管理アプリや、スマホで送金するアプリがありますが、それらのアプリが銀行とつながるためには、銀行の情報を正確に、そして安全にやり取りする必要があります。この作業を簡単にするのがPlaid社の技術です。

Plaid社は、「API」を使って、ユーザーが自分の銀行口座を金融アプリに簡単にリンクできるようにしています。
APIとは、色々なソフトウェアが一緒に動くための仕組みのことです。これを使うことで、銀行のデータをアプリに取り込んだり、支払いを確認したりするのがとても簡単になります。

Plaidの主な製品「Link API」

Plaid社の製品の中でも特に重要なのが「Link API」です。この「Link API」を使うと、企業は複雑な金融機関との連携作業を省いて、アプリの開発に集中することができます。たとえば、銀行のシステムとアプリのシステムをつなぐためには、通常とても面倒な作業が必要ですが、「Link API」を使うとその作業が簡単になります。

「Link API」を使うことで、企業はより便利なアプリを作ることができるようになります。そして、ユーザーはそのアプリを通じて、自分の銀行情報を安全に管理したり、簡単に支払いを行ったりすることができるようになります。

その他の製品とサービス

Plaid社は、「Link API」の他にも色々な便利な製品やサービスを提供しています。以下はその具体例です。

  • 支払い:アプリを使ってお金を簡単に送ったり、受け取ったりするための技術。
  • 詐欺防止:不正な取引を防ぐためのシステム。
  • 個人金融の洞察:自分のお金の使い方を分析して、より賢くお金を使うためのアドバイスを提供するサービス。
  • 信用審査:ローンを組むときなどに、信用情報をチェックするための技術。
  • オープンファイナンス:様々な金融サービスがより自由に、そして便利につながるようにするための技術。

このように、Plaid社は金融アプリを使う人々がより便利で安全にお金を管理できるようにするための技術を提供しています。

創業の経緯:ベイン・アンド・カンパニーからの独立

(出典:https://www.forbes.com/sites/jeffkauflin/2021/04/07/plaids-134-billion-valuation-makes-its-founders-fintechs-newest-billionaires/

Plaid社は、ザック・ペレット(CEO)とウィリアム・ホッキー(元CTO兼取締役)が2013年に設立しました。設立の経緯を以下に記載していきます。

二人は、ベイン・アンド・カンパニーにて、コンサルタントとして働いていた時に出会ったそうです。彼らは、請求書の不透明さに対する不満から、消費者向けの金融計画アプリを作ろうとしましたが、各金融機関とのカスタム統合の難しさに直面しました

2018年のインタビューでホッキーは、「金融サービスと何かを接続することが非常に難しく、アプリケーションを簡単に構築するための基本的なビルディングブロックが見つからなかった」と述べています。

この経験から、彼らはユーザーの銀行口座をアプリにリンクさせるプロセスを簡単にする、APIを作るというアイデアを思いつきました。そして、Plaid社を創業するに至ったのです。

Meet the start-up you've never heard of that powers Venmo, Robinhood and other big consumer apps 
Venture capital-backed Plaid is riding an explosive fintech wave, and some say contributing to its growth.

資金調達:総額7億ドル以上の調達に成功しIPOを目指す

Plaid社は設立以来、複数の資金調達ラウンドで合計7億3400万ドルを調達しました。

2021年4月には、シリーズDラウンドで4億2500万ドルを調達し、評価額は134億ドルに達しました。同社は、Altimeter Capital・Ribbit Capitalから出資を受けました。また、Andreessen Horowitz・Index Ventures・Spark Capital・Thrive Capitalなどの既存の投資家も参加しました。

2023年10月には、元ExpediaのCFOであるEric Hart氏をCFOとして迎え、IPOの可能性が示唆されましたが、当時IPOには至りませんでした。

2024年2月には元CloudflareのCPOであるJennifer Taylor氏が社長に就任し、IPOが目標の一つであることが確認されました。

Plaid raises 5M Series D from Altimeter as it charts a post-Visa future | TechCrunch
Plaid, a unicorn that helps connect consumers' bank accounts to financial applications, has raised a 5 million Series...
Plaid's new president hails from Cloudflare, has IPO experience | TechCrunch
Plaid has named Jennifer (Jen) Taylor, who most recently served as Cloudflare’s chief product officer, as its first pres...

市場規模:300億ドル以上の成長市場

(出典:https://market.us/report/open-banking-market/

世界のオープンバンキング市場の予測値は、2024年に309億ドルとなり、2033年までに2,038億ドルに達するという大幅な成長が見込まれています。

2024年から2033年までの予測期間中の年平均成長率(CAGR)は23.3%と予測され、市場は著しい躍進を遂げると予想されています。

世界のオープンバンキングのユーザー数(下図を参照)は、2020年から2024年にかけて年平均50%近い割合で増加すると予想されており、中でもヨーロッパは最大の市場です。グラフが示すように、2020年のヨーロッパのオープンバンキングのユーザー数は約1,220万人でした。この数字は2024年までに6380万人に達すると予想されています。

2020年では、世界で2,470万人がオープンバンキングを利用しており、この数字は2024年までに1億3,220万人に達するとされています。

(出典:https://www.statista.com/statistics/1228771/open-banking-users-worldwide/
Open Banking Market Size, Share | CAGR of 23.3%
Open Banking Market is expected to witness substantial growth, reaching USD 203.8 billion by 2033, with a projected CAGR...
Open banking users worldwide by region | Statista
The number of open banking users worldwide is expected to grow at an average annual rate of nearly 50 percent between 20...

会社概要

会社名:Plaid

設立:2013年

創業者:Zach Perret、William Hockey

拠点:アメリカ合衆国、カルフォルニア州、サンフランシスコ

URL:https://plaid.com/

目次に戻る

タイトルとURLをコピーしました