最終更新日 25/04/23
国内スタートアップ

【Semuis株式会社】スタートアップや中小企業のマーケ・EC課題を伴走支援で解決

ITシステム開発
Share this post
(引用:公式HP

スタートアップや中小企業にとって、「限られた人材でどうやって集客や販売活動を最適化するか」という課題は日々深刻化しています。特にBtoB領域では、営業やマーケティングの専任担当を置けない企業が多く、成長に必要な取り組みをしたくても「時間がない」「やり方がわからない」「成果が見えない」といった壁に直面しています。また、ECモールの世界は、楽天市場やYahoo!ショッピングといった大手プラットフォーム内の競争が激化し、戦略的な運営ノウハウなしでは成果を出しづらい構造です。

こうした状況に対し、Semuis株式会社セムイス)は「限られた経営資源でも挑戦できる仕組みづくり」をコンセプトに、BtoBマーケティング支援ECモール運営支援、さらに人材のスキルアップを目的とした教育事業「Semuisアカデミア」を展開しています。経験豊富なプロ人材がクライアント企業の一員として実行まで伴走するスタイルが特徴で、戦略立案にとどまらない「現場密着型」の支援により、企業が直面する課題に寄り添った解決を提供しています。

本記事では、Semuisがどのような支援を行っているのか、そしてなぜ今この事業が注目されているのかについて、わかりやすく紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。

事業内容

Semuisの事業は大きく以下の3つに分かれています。それぞれのサービスで対象とする顧客や提供価値は異なりますが、共通して「戦略策定から実行までワンストップ」でサポートし、顧客企業に深く入り込んで伴走する点が強みです。

  • BtoBマーケティング支援
  • ECモール支援
  • Semuisアカデミア

BtoBマーケティング支援

(引用:公式HP

Semuisの主力サービスの一つがBtoBマーケティング支援事業です。これは、自社でマーケティング戦略を描けない、あるいは実行リソースが不足している企業向けの包括支援サービスとなっています。経験豊富なマーケターがクライアント企業のマーケティング部門に一員として入り込み、戦略立案から施策実行、組織マネジメントまで一貫して支援するのが特徴です。

具体的には、Web広告運用展示会・ウェビナーの企画運営コンテンツマーケティングなどデジタルとオフライン双方のチャネルを活用した集客施策を企業ごとに最適化して提供します。単なるコンサルティングに留まらず「即戦力」で実務を担いながら、ノウハウを社内に浸透させていくため、マーケティング体制の内製化・強化にもつながる点が独自性と言えるでしょう。対象となるのは、創業1〜5年程度で社員数50名以下のベンチャー・中小企業が中心です。予算や人材に限りがあるこれらの企業にとって、Semuisのようにコストパフォーマンスよく伴走支援してくれるパートナーは心強い存在です。

ECモール支援

(引用:公式HP

もう一つの柱がECモール運営支援事業です。こちらは、楽天市場やYahoo!ショッピング、Qoo10など大手ECモールに出店している企業向けのサービスとなっています。自社EC担当者の退職ノウハウ不足でネットショップ運営にお困りの企業に対して、Semuisが代わってモール内広告の運用から販促企画、ページ改善まで総合的に支援するのが特徴です。出店後になかなか売上が伸び悩む企業や、EC運営担当者の人手不足に直面した企業にとって、豊富なモール運営ノウハウを持つSemuisの支援は即効性があります。実際に、Semuisは楽天やQoo10上での店舗運営戦略立案から施策実行まで関与し、出店企業の売上アップを伴走支援しています。EC市場の競争が激化する中、最新のモール内トレンドや広告手法を熟知したパートナーの存在は、ネットショップ運営企業にとって大きな強みとなるでしょう。

Semuisアカデミア(リスキリング事業)

(引用:公式HP

Semuisは企業への直接支援だけでなく、個人のスキルアップ支援(リスキリング)事業も展開しています。それが「Semuisアカデミア」と呼ばれるサービスで、副業・フリーランスとしてマーケティング分野で活躍したい個人向けのスクール&コーチングプログラムです。具体的には、WebマーケターやBtoBライター、コンテンツディレクター志望者を対象に、オンラインでの講座やマンツーマン指導を提供しています。

例えば「BtoBライターコース」では、IT・人材分野などBtoBサービスのWebライティングスキルを実践的に学べ、講師の豊富な編集・コンサル経験に基づく指導を受けることが可能です。また「ディレクターコース」では、コンテンツマーケティングやSEOのディレクション技術をOJT形式で習得し、実案件を通じて効果分析や改善提案のノウハウまで身につけられます。受講者からは「講師が現場目線で柔軟に相談に乗ってくれる」「講座を通じて案件受注に繋がった」といった声も寄せられており、実務直結型の支援が高く評価されています。

Semuisアカデミアの狙いは、マーケティング人材の底上げと同時に、将来的にSemuisの協力パートナーとなるフリーランス人材の育成にもあります。マーケティング業界では慢性的な人材不足が続いており、優秀な人材の争奪戦が激化しているのが現状です。そうした中で、個人のスキル習得を支援し人材輩出にも貢献するSemuisの取り組みは、業界全体の課題解決にも資するものと言えるでしょう。

市場規模:BtoB支援市場、EC支援市場ともに拡大傾向

Semuisが取り組むBtoBマーケティング支援市場およびEC支援市場は、いずれも今後の成長が期待される分野です。まずBtoBマーケティング分野の世界市場規模は、2023年に約196億7,000万米ドル(約2.8兆円)と推定されており、2030年には約3,649億ドル(約5.2兆円)に達すると予測されています。これは年平均9.23%という高い成長率で伸び続ける計算で、デジタルトランスフォーメーションの加速に伴い企業間取引におけるマーケティング投資が世界的に拡大していることを示します。

(引用:ITR

こちらは、統合型マーケティング支援ツールの国内BtoB向け市場規模を表したグラフですが、日本国内でもマーケティングオートメーション等のツール導入が進み、市場は活況です。この市場は2021年度に前年度比18.5%増とBtoC向けを上回る成長率を示し、2026年度まで年平均13.8%で拡大し約210億円規模に達する見込みです。このようにBtoBマーケティング支援は国内外で需要増が続いており、人材やノウハウ不足を補うサービスへの期待も高まっています。

一方、EC(電子商取引)市場も引き続き拡大傾向にあります。世界の小売EC売上高は2023年に約5.8兆ドルに達し、今後数年間でさらに39%成長するという推計です。日本国内に目を向けると、2023年のBtoC-EC市場規模24.8兆円(前年比9.2%増)となり、物販系分野だけでも14.6兆円規模に上ります。また企業間取引(BtoB)のEC化も急速に進んでおり、2023年の国内BtoB-EC市場規模は約465兆円と前年比10.7%増加し、取引全体の40%がオンライン化されました。

(引用:矢野経済研究所

こうした巨大なEC市場の中で、各企業がEC運営を効率化・最適化するための支援サービス市場も拡大しています。こちらは矢野経済研究所による国内のECサイト構築・運用支援サービス市場を表したグラフです。実際、この市場の規模は2023年度に約2,134億円に達し、前年比6.5%増と堅調な成長を見せました。この領域ではAIを活用した商品説明文自動作成やレコメンド機能など新たなソリューションも登場しており、市場の拡大とともに専門支援に対するニーズが高度化しています。ECモール運営支援に関して言えば、日本有数のオンラインモールである楽天市場には5万5千店以上の店舗が出店しており、同社の年間流通総額は5兆円を超える規模に成長しています。この膨大なECエコシステムの中で、各店舗が埋もれずに売上を伸ばすには高度な運営ノウハウが欠かせないため、Semuisのような専門支援への需要は今後ますます高まるでしょう。

創業者プロフィール:山上 陵太(やまかみりょうた)

略歴

2009年:国際基督教大学教養学部を卒業、新卒で株式会社ゼロインに入社。

2015年:ゼロインを退社(5年10か月勤務)し、年株式会社クラウドワークスに入社。

2017年:クラウドワークスを退社(2年6か月勤務)し、楽天に入社。

2022年:楽天を退社(5年6か月勤務)し、独立。

2023年:Semuis株式会社を設立。

創業背景と展望

代表の山上陵太氏が独立を決意したきっかけは、コロナ禍によるEC市場の急成長にありました。楽天でEC事業を担当していた当時、非対面ニーズの高まりにより、未曾有の成長を経験したといいます。その一方で業務負荷が落ち着いたことで、山上氏は筋トレやボイトレ、クラウドワークといった新しい挑戦を次々に実行し、習慣化することに成功します。こうした経験を通じて、「余白の時間が人を大きく成長させる」という気づきを得た山上氏は、自らのように“一歩踏み出せる人”を増やしたいとの思いを強くし、Semuisを立ち上げました。

Semuisが目指すのは、マーケティングや営業において「唯一の正解」を押し付けるのではなく、企業ごとの事情に即した“個別解”を共に探すパートナーであり、時にはコーチのような存在になることです。特に中小企業やスタートアップの現場では、経営方針やリソース制約により新たな挑戦が難しい環境にあります。そうした制約の中でも、変革を志す経営者や担当者の「心の火」を絶やさないため、Semuisは実行まで伴走し、挑戦を支える存在でありたいと考えています。

社名の由来である「施無畏(せむい)」には、「人々の不安を取り除く」という仏教の意味が込められており、その想いは同社の事業活動の根幹に流れています。Semuisは、顧客が安心して挑戦の一歩を踏み出せるよう支援することを通じて、より多くの“挑戦する人”が社会に増えていく未来を目指しています。

(参考:本人note

会社概要

  • 会社名: Semuis株式会社
  • 代表者: 山上 陵太(やまかみ りょうた)
  • 本社所在地: 東京都品川区北品川3-11-13
  • 設立: 2023年3月8日
  • 事業内容: BtoBマーケティング・セールス支援事業、EC運営支援事業、リスキリング事業
  • 公式HP: https://semuis.jp

まとめ

本記事では、Semuis株式会社を紹介しました。

Semuis株式会社は、スタートアップや中小企業が直面する「マーケティング・ECの人材不足」という課題に応える存在です。創業間もないながら、代表のビジョンと実行力により実績を重ね、今後のさらなる飛躍が期待されます。DXやデータ活用が進む中で、Semuisが描く「不安なく挑戦できる環境づくり」がどこまで広がるのか注目です。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

Semuis株式会社のように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

目次に戻る

タイトルとURLをコピーしました