Neko Healthは、体全体をスキャンすることで、あらゆる病気の早期発見を目指すスタートアップです。
同社は、Daniel Ek(ダニエル・エク)とHjalmar Nilsonne(ヒャルマル・ニルソネ)によって、2018年に創業されました。
本記事では、Neko Healthの事業内容や創業の背景、資金調達について詳しく解説しています。
事業内容:全身スキャンで体をチェック
Neko Healthの事業内容は、全身スキャンとAIを活用した最先端の予防医療を提供です。
ユーザーは短時間で全身の健康状態をチェックできるだけでなく、診断結果に基づいたアドバイスを受けることができます。具体的には、以下のプロセスで進行します。
- 全身スキャン:70以上のセンサーとカメラを使用して、ユーザーの全身をスキャン。5000万以上のデータポイントを収集。
- データ解析と診断:収集されたデータをAIが解析し、心血管疾患や皮膚がん、代謝異常などのリスクを評価。必要に応じてさらなる検査や治療の推奨が行われます。
- 医師とのカウンセリング:スキャン後、医師との対面カウンセリングが実施され、結果について詳しく説明を受けることが可能。
同社は、スウェーデンに本拠を置き、現在はロンドンを含む複数の都市に展開しています。
一回の利用料は€299(5万円弱)で、上記のサービスを受けることが可能です。
創業の経緯:Spotify創業者とタッグ
Neko Healthは、2018年にSpotifyの共同創業者Daniel Ek(ダニエル・エク)と、Hjalmar Nilsonne(ヒャルマル・ニルソネ)によって設立されました。
当時、ニルソネはスマートホームに関連する企業を経営していましたが、資金難から事業が行き詰まっていました。その頃、エクからTwitterのダイレクトメッセージで接触があり、「世界にポジティブな影響を与える新しいヘルスケアシステムを創りたい」という提案を受けます。
二人とも医療の専門知識は持っていませんでしたが、ニルソネは医師の家系に育ち、健康に対する強い意識を持っていました。また、エクはSpotifyを通じて音楽業界を変革した経験から、医療分野でも同様のイノベーションを起こすことに自信があったそうです。そこで、新しい予防医療の提供を目指して、Neko Healthが誕生しました。
会社名の猫に込めらめた想いとは
Neko Healthの社名に「猫」が含まれている理由は、「猫には9つの命がある」という言い伝えに由来しています。この言い伝えは、猫が非常に運が良く、危険な状況から何度も無事に逃れることができるというイメージを表現しています。Neko Healthは、この「猫が多くの幸運な出来事を経験する」イメージをもとに、人々の健康を守り、多くの幸運をもたらす存在でありたいという願いを込めて、社名に「Neko」を採用したといいます。
資金調達:シリーズAラウンドで6000万ユーロ調達
Neko Healthは、シリーズAラウンドで6000万ユーロの資金調達を行いました。
この資金は、予防医療の拡大を目指し、ヨーロッパ全土での事業展開と独自の医療スキャン技術のさらなる開発に充てられる予定です。同社の技術は、早期の疾病発見と予防医療に焦点を当てており、資金調達によってその成長を加速させることを目的としています。
将来展望:全身スキャンによる予防医療を世界中に拡大
Neko Healthは、今後もより多くの人々に早期の健康リスク検査を提供することを目指しています。また、スウェーデンとイギリスでの成功を足がかりに、他の国や地域への拡大も視野に入れています。
さらに、将来的には、個々のユーザーに合わせたパーソナライズドケアを提供することも計画しています。Neko Healthは、予防医療のリーダーとして、今後もヘルスケア業界において重要な役割を果たしていくでしょう。
会社概要
- 会社名:Neko Health
- 設立年:2018年
- 創業者:Daniel Ek(ダニエル・エク)、Hjalmar Nilsonne(ヒャルマル・ニルソネ)
- 拠点:スウェーデン、ロンドン(拡大中)
- URL: https://www.nekohealth.com/gb/en
まとめ
本記事では、体全体をスキャンすることで、あらゆる病気の早期発見を目指すスタートアップ、Neko Healthについて紹介しました。
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