口コミ検索や店の予約など、さまざまな機能がデジタル化され、飲食のスタイルも大きく変わりつつあります。こうした中で、アプリからのみ注文が可能なカレー店が登場したことをご存じでしょうか。
この革新的なカレー店を運営しているのは、「食×テクノロジー」をテーマに掲げるスタートアップ「株式会社FOODCODE」(以下、FOODCODE)です。同社は、オンラインを基盤とした新しい飲食ビジネスモデルを構築し、テクノロジーを活用して従来の飲食業界に変革をもたらそうとしています。
本記事では、FOODCODEの事業内容や資金調達の動向についてくわしくご紹介します。
事業内容:アプリでしか買えないカレー屋「TOKYO MIX CURRY」を運営
FOODCODEは、アプリ限定で購入可能なカレー専門店「TOKYO MIX CURRY」を運営しています。基本的にはテイクアウトのみで提供しており、ユーザーはアプリ上でメニューを選択し、指定の店舗で料理を受け取ります。
最大の特徴は、やはり「アプリでのみ注文できる」という点。これはCEOの西山亮介氏が掲げる「テクノロジーを駆使して新たな飲食の形を作り、飲食業界のDXを推進したい」という思いが背景にあります。
たとえば、ランチの際に「量が多すぎる」「長時間並ばないといけない」といったストレスを感じた方も少なくないでしょう。また、飲食店側も「必要量がわからず食材を過剰に仕入れてしまう」「店頭での注文対応が煩雑」などの課題を抱えるケースが多いです。
そこで、FOODCODEはリアルな飲食店の活動をオンライン上に持っていく事で、顧客の利便性向上・コスト削減による運営効率化を実現しています。実際に、同社は注文・デリバリーに必要なアプリや顧客管理のツールを内製化し、それに基づきオペレーションをゼロから設計。これにより、効率的で低コストの店舗運営や、満足度の高い顧客体験を可能にしています。
また、同社のカレーは健康志向である点も評価されています。小麦粉を使用せず、トマトと玉ねぎをベースに、鶏ガラと魚粉のダブルスープを組み合わせた独自のレシピにより、ヘルシーかつ美味しいと非常に人気です。
CEOの西山亮介氏の考えをくわしく知りたい方は、ぜひ以下のNoteを参照してください。
2024年6月に初のイートイン併設店舗をオープン
2024年6月5日、FOODCODEは初めてイートインを併設した新店舗「TOKYO MIX CURRY 芝大門」をオープンしました。
これまで同社は、テイクアウト専門のスタイルで営業していました。しかし、「大門にイートインを設けてほしい」との要望が多く寄せられたため、近隣に新たにイートイン対応の店舗を設けることを決意。
「TOKYO MIX CURRY 芝大門」では、モバイルオーダーシステムを開発・導入しているため、アプリがなくても商品を注文することができます。また、テイクアウトの時と同様に、イートインでも手早く・美味しいカレーが食べられるそうです。
資金調達:「未来創生3号ファンド」から出資
FOODCODEは、最新の資金調達として「未来創生3号ファンド」から出資を受けました。なお、今回の出資額について具体的な金額は公表されていません。
「未来創生3号ファンド」は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社が運営するファンドであり、同社はスパークスの子会社として知られています。このファンドの投資対象は、「知能化技術」「ロボティクス」「水素社会の実現に向けた技術」「電動化」「新素材」「カーボンニュートラル」の6つです。
企業概要
- 企業名:株式会社FOODCODE
- 代表者:代表取締役 CEO 西山 亮介
- 設立:2018年11月
- 所在地: 〒113-0031 東京都文京区根津2-29-4
- 公式HP:https://foodcode.jp/
まとめ
本記事では、アプリでしか買えないカレー屋「TOKYO MIX CURRY」を運営する、株式会社FOODCODEについて紹介しました。
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