デジタル化が進み人々の生活はどんどん便利になる一方、心はそれほど豊かになっているとは言えません。実際に、国連が発表する「World Happiness Report 2024」内の幸福度ランキングにおいて、日本はG7の中で最下位でした。
こうした心の問題を引き起こす要因の1つに、コミュニケーションの希薄さや孤独感が考えられます。そこでちょっとした手間や気配りを形づくり、誰もが持つ「ひとを思いやる気持ち」を最大限引き出そうとしているのが、「株式会社チッピー」(以下、チッピー)です。
同社はスマートフォンで「ありがとう」の気持ちと一緒に、ソーシャルギフト(チップ)をおくることができるサービス「Chipee(チッピー)」を運営しています。また最近シードラウンドにて1.5億円の資金調達を成功させており、まさに今大注目のスタートアップです。
日々の暮らしが楽しくなるようなサービスを提供するチッピーについて、くわしく解説していきます。
事業内容:街のお店や施設にキモチを届けられる「Chipee」
チッピーの事業内容は、街のお店や施設にキモチを届けられる*ソーシャルギフティングサービス「Chipee(チッピー)」の運営です。Chipeeではスマホから簡単3ステップで、「ありがとう!」「応援してるよ!」というキモチを、メッセージやギフトと共に届けることができます。
*ソーシャルギフティングサービス:受け取る側の住所や名前を知らなくても、LINEやメール・SNSで気軽にギフトを贈ることができるサービスのこと |
チップやメッセージはデジタル形式で送られ、スタッフは受け取ったチップを現金化することが可能です。またChipeeは無料で導入できるため、スマホ1つで手軽に始めることができます。
2024年4月のβ版リリース以降、飲食店やフィットネスジム、カルチャースクール、自治体など100店舗以上でトライアル導入し、同社はその効果をしっかりと検証したとのこと。実際にChipeeによって、今まで可視化されなかったユーザーの気持ち・感謝の声などが多く集まり、この声を各事業者にフィードバックした結果、スタッフのモチベーション向上などプラスの効果へとつながったそうです。
鉄道業界もChipeeを導入
Chipeeは鉄道業界でも導入されており、実際に秋田内陸線にて運用されています。
秋田内陸線は2024年全線開業35周年を迎え、地域の交通インフラとしてはもちろん、関係人口の創出。ファン拡大への新しい取り組みなどに積極的に取り組んでいるそう。
そこで乗車するお客様との接点を増やし、ファンとのつながりを強化するために、Chipeeの運用をスタートしました。これは鉄道業界初・全国初の取り組みであり、秋田内陸線の利用者は自分のお気に入りの車両に、Chipeeを使ってオンライン上で応援メッセージやギフトをおくることができます。
今後はさらに利用シーン・機能を拡大予定
チッピーによると、今後はさらにユーザーから集まった応援や感謝の声を活用して、その利用シーンや機能を拡大するそう。具体的には従業員のモチベーションアップによる働きがいの向上・サービス品質の改善、口コミコンテンツによる集客力向上など、企業や自治体が抱える課題の解決に役立つ仕組みづくりを実現するとのこと。
「少しでも優しく、誰もが生きやすい社会になるように。」というチッピーの思いに今後も期待です。
資金調達:シードラウンドで1.5億円を獲得
チッピーは2024年8月に、シードラウンドで1.5億円の資金調達に成功したことを報告しました。
資金調達の方法としては、以下の5社を引受先とした第三者割当増資です。
- 東京ウェルネスインパクトファンド
- クオンタムリープベンチャーズ株式会社
- AGキャピタル株式会社
- 地域創生ソリューション株式会社
- SMBCベンチャーキャピタル株式会社
W fund・個人投資家5名による創業ラウンドの資金調達を合わせると、これまでの総調達額は約2.1億円となります。今回の資金調達による資金をもとに、プロダクト開発を進めるとともに、採用活動と組織づくり、ブランディングを強化していくそうです。
企業概要
- 企業名:株式会社チッピー
- 代表者:代表取締役 山崎令二郎
- 設立:2023年6月
- 所在地: 東京都渋谷区桜丘町4-17
- 公式HP:https://about.chipee.jp
まとめ
本記事では、街のお店や施設にキモチを届けられるソーシャルギフティングサービス「Chipee」を運営する、株式会社チッピーについて紹介しました。
New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。
株式会社チッピーのように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。
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