最終更新日 24/12/11
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【Best Beer Japan 株式会社】「ITで21世紀のビールを作る。」クラフトビール業界に特化したスタートアップ!

IT食品
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(引用:公式HP)

近年、クラフトビール市場は急成長を遂げ、その規模は現在1250億円に達しています。さらに、2026年の酒税法改正により、ビール系飲料の税率が一本化され、その税率が22.75円引き下げられる予定です。そのため、これまで価格を理由に発泡酒や第3のビールを選んでいた消費者がビールを積極的に選ぶと見込まれており、クラフトビール市場のさらなる成長が期待されています。

今回紹介する「Best Beer Japan 株式会社」(以下、Best Beer Japan)は、クラフトビール醸造所を支援する管理ソフトと物流ソリューションを提供している企業です。急成長する日本のクラフトビール市場において、流通の効率化や商流の改善を目指して活動しています。また、2024年11月29日にはプレシリーズAラウンドにて総額2.1億円の資金調達を実施し、話題になりました。

2023年7月に正式リリースしたクラフトビールプラットフォームが月間33%の成長率を誇るなど、業界内での認知を拡大しているBest Beer Japan。本記事では、その多様な事業内容やクラフトビールの市場規模などについて紹介していきます。

事業内容:全国の醸造所からビールをまとめて購入できる日本初のサイトCraft Beer Platform

(引用:公式HP)

Best Beer Japanは、日本初の業務用クラフトビールプラットフォームの運営を行っています。

その最大の特徴は、日本各地の醸造所から卸価格でまとめて購入ができる点であり、200社以上の醸造所から購入することができます。

(引用:公式HP)

販売・提供目的での購入は請求書一枚で行うことができ、各醸造所への振込も必要ありません。

また、Best Beer Japanは他にもBtoB ECの運営を行っています。

クラフト醸造所の販売体系に完全対応の業務用ECシステム

(引用:公式HP)

このシステムは受注から請求までの業務を自動化することで、醸造所の負担軽減と効率化による売上向上の両立を実現しています。

(引用:公式HP)

実際に、取引先ごとに価格・配送料の提示、ボトルの混載販売への対応、1クリックで納品書・請求書作成などにより業務量を半減させています。

(引用:公式HP)

また、EC導入後にアンケートを取ったところ、100%のお客様が「とても満足」「満足」と回答しています

資金調達:2024年11月にプレシリーズAで2.1億円を調達

(引用:PR Times)

Best Beer Japanは、2024年11月29日、プレシリーズAラウンドにて総額2.1億円の資金調達を実施したことを発表しました。なお、今回の資金調達では、エンジェル投資家2人(株式会社 ジェイデバイス元代表取締役 仲谷 善文氏と非公開の個人投資家)に加え、以下の企業が参加しています。

  • ヤマトホールディングス株式会社
  • 埼玉りそな創業応援投資事業有限責任組合
  • 株式会社ぐるなび
  • アグリビジネス投資育成株式会社   

Best Beer Japanは、急成長中のクラフトビール市場において、醸造所のバックオフィス業務を88%削減する管理ソフト、送料を半分に削減できる樽のシェアリングサービスレン樽」、そして全国の200以上の醸造所からまとめてビールを購入できるB2Bクラフトビールプラットフォームを展開中です。2023年7月に正式リリースしたクラフトビールプラットフォームは月間33%の成長率を誇り、業界内での認知を拡大しています。

将来展望:調達資金をもとにさらなる成長を目指す

また、Best Beer Japanは他の酒類も販売できるようにするため、事業の拡大を考えており、エンジニア、営業、カスタマーサクセス、バックオフィス、デザイナーを募集中です。

クラフトビール市場は2026年の酒税法改正により、現在の1250億円からさらなる成長が見込まれており、Best Beer Japanはこうした成長の機会をとらえ、クラフトビール業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)をリードしています。

2024年11月29日の記事で、「アメリカのように、クラフトビール市場がビール市場全体の約25%を占める日が来ると信じています。日本でもインフラの整備を通じて、醸造所がより多くの消費者にアクセスできる環境を構築していきたい」とローゼンバーグ氏は語っています。

市場規模:クラフトビール市場は2036年に130億ドルに到達

(引用:SDKI Analytics

SDKI Analyticsの調査によると、世界のクラフトビール市場は、世界中でブリューパブや地ビール醸造所の増加によって成長しています。これらの小規模な施設のおかげで、特にヨーロッパや米国、アジアではビール愛好家がより積極的になっているとのこと。

また、日本では、地ビール醸造所の増加クラフトビール文化への関心の高まりが市場拡大を後押ししています。2023年末時点で、日本の地ビール醸造所は804社に達し、2014年時点の200社以上から大幅に増加しました。この流れに加えて、健康志向やウェルネスのトレンドが拡大をさらに促進しています。また、観光や醸造所訪問の増加も市場成長に寄与する重要な要因です。

国内のビール醸造所では、ミレニアル世代やジェネレーションZといった若年層のビール愛好家を惹きつけるため、多様なフレーバーやスタイルの開発が進められています。国内のビール業界を形作るもう 1 つの重要な側面は、持続可能性です。ビール醸造所は環境に優しい慣行を採用し、二酸化炭素排出量の削減に重点を置き、特にガラス瓶のリサイクル プログラムを奨励しています。

一方、日本政府は2030年までに温室効果ガスの排出量を46%削減する目標を掲げており、現時点で約20%の削減を達成しました。観光産業の発展も地元のクラフトビール市場に新たなチャンスを提供しており、観光客がユニークなビール体験を求めて訪れることが増えています。

さらに、Eコマースの普及によってクラフトビール企業の顧客層は大幅に拡大しました。これにより、消費者が多様なクラフトビール製品をオンラインで簡単に購入できるようになり、市場全体の利便性が向上しています。特に日本では、2024年までに31,946.5百万米ドルの収益が見込まれ、ドイツを上回って世界第5位の規模を誇るEコマース市場になると予測されています。

企業概要

まとめ

本記事では、Best Beer Japan 株式会社について紹介しました。

New Venture Voiceでは、このような注目スタートアップを多数紹介しています。

Best Beer Japan 株式会社のように、国内外の面白い企業についてもまとめているため、関連記事もご覧ください。

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